PILOT
- #イベント #カルチャー #ブランド #プロモーション
日本初、
試し書き専用個室ブース
パイロットの新商品「フリクションシナジーノック」
のプロモーションとして、
筆記具の新しい選び方を提案したプロジェクト。
購入前に何気なく行われている
「試し書き」を見つめ直し、
自分にとって最適な一本を選ぶことのできる、
「新しい試し書き」のスタイルを提案しました。
プロローグ
使えば分かる、書き味の良さ。
ではまず、どうやって
手に取ってもらう?
パイロットの消せるボールペン、「フリクション」。
累計販売数44億本(2024年2月時点)を超えた世界的ヒット商品であり、日本においても多くの人が一度は手にしたことのある国民的商品です。その新商品「フリクションシナジーノック」のブランディングとプロモーションのご相談をいただきました。
この商品の最大の特徴は、フリクションシリーズ初となる0.3mmの芯径が加わったことと、独自技術によって実現した、細書きながらなめらかな書き味。パイロットご担当者がおっしゃった「一度手に取ってもらえば、書き味の良さを分かってもらえるはずなんです」という言葉が印象的でした。
幅広いターゲットに向けて、
国民的ブランドの『新定番』
として位置付け
では、誰に使ってもらいたいのか?
パイロットご担当者に伺うと「老若男女、幅広い年齢層のかたに使用していただきたい」とのこと。
ターゲットが広いほど打ち出すメッセージは曖昧になりがちですが、今回のお題は国民的商品、フリクション。
これはそのド真ん中であり、次のスタンダードになっていく商品だということを、メーカー自身が力強く言うことが何より強いメッセージではないか?
パイロットご担当者と議論を重ね、「BE THE STANDARD」のコピーとともに「フリクションの新定番」として打ち出すことにしました。
シナジーノック全種類を
さまざまな紙に試し書き
できる専用ブース
合わせて考えたのは、商品の特徴である「書き味」という指標。
書くときの滑りの良さやペン先の揺れの具合など、さまざまな要素を内包する上、人によって好みの程度が異なります。
さらに、どんなテーブルで、どんな紙に書くかによっても感じ方も変わる、定量化するのは難しい感覚的なものです。
だからこそ、自分にとって書き味の良いペンかどうかは、実際に体験してみないと分かりません。にも関わらず、試し書きといえばペン売り場で立ちながら、決められた紙にぐしゃっと線を書いたり、文字を走り書きしたり・・・ペンを買ってから実際に使うシーンとは大きく違う環境で、自分に合うペンかどうか、正しく判断できているでしょうか?
落ち着いて椅子に座り、自分が普段使う紙に試し書きして初めて、「書き味」を強みとするフリクションシナジーノックの魅力を感じてもらえるのではと考えました。
そんな想いから、試し書き専用の個室ブース「試書室」を企画・制作しました。
買おうか迷っている服が、自分に合っているかを確認する試着室のように、そのペンが自分に合うかどうかを確認する場所です。
試書室には、様々な紙を備え付けています。コピー用紙や罫線ノート、クラフト紙などの紙質のバリエーションや、手帳や原稿用紙のような、フォーマットのバリエーションも揃え、日常における「書く」シーンを想定しながら、自分に最も合う芯径やカラーのペンを選ぶことができます。
著名人の書斎を
擬似的に再現した内装
さらに、書く紙やペンに加えて内装も「書く」ための最適な環境にしたいと考えました。
その答えもまた人それぞれですが、ひとつの答えとして今回参考にしたのは、書くことを職業にしている人の『書斎』。
そこで、1つは弊社代表であり放送作家の小山薫堂、もう1つは文具好きとしても知られるラッパーのKREVA氏の書斎を擬似的に再現する形で制作。
代官山蔦屋書店と梅田蔦屋書店の2カ所に2週間設置し、約2000名の方に試し書きを体験いただきました。
また、蔦屋書店での展示終了後はパイロットコーポレーション社のオフィス内にも約2ヶ月間展示いただくなど、内外からご好評いただきました。
Client:株式会社パイロットコーポレーション
Project Manager:近藤徹
Creative Director:吉岡太郎
フリクションシナジーノックHP
株式会社パイロットコーポレーションHP
実施時期:2024年3月〜5月