洲本市
- #プランニング #地域 #空間プロデュース #食
明治時代から残る
歴史的遺産に新たな息吹を
淡路島の中央に位置する兵庫県洲本市で、
市民に愛されてきた象徴的な存在の
旧鐘紡洲本工場原綿倉庫の赤レンガ建築を
淡路島の魅力体感施設
「S BRICK(エスブリック)」として
新たに生まれ変わらせました。
プロローグ
人々に愛されてきた
⾚レンガ建物の活かし方
瀬⼾内海最⼤の島・淡路島中央に位置する洲本市は、「御⾷国」と呼ばれるほどゆたかな⾷材や、美しい海、⼭々などの⾃然に囲まれた場所です。
市内には、明治時代に紡績工場として建てられ洲本市の発展を支え、その役割を終えたあとも洲本のシンボルとして人々に愛されてきた⾚レンガ建物があります。
しばらく眠っていたその建物を再び活かし、新たなシンボルとして生まれ変わらせることになりました。
地域に生きる人たちを
喜ばせたい
洲本市の中心に位置する赤レンガ建物に、どんな役割をもたせるべきか?
足元の人口規模、観光需要のリアル、敷地面積の広さ…洲本市の今と、建物や立地が持つ特徴を捉えたとき、「地元に生きる人々が日常的に集える、新たな生活拠点」として、暮らしに新たな楽しみを加える場とすることにしました。
洲本市が持つ固有の価値・豊かな食材や、海と山に囲まれ自然の中で暮らす日常。そういう当たり前のよろこびを、様々なアプローチで体現し、この島で生まれ育った人も移住してきた人も、垣根なく共有できる複合施設をめざします。
明治の香りを際立たせるデザイン
この建物の特徴は、何と言っても明治時代の香りを今に伝えるクラッシックな重厚さ。外見はもちろん、一歩足を踏み入れたときに感じる経年の重みは、一朝一夕で醸し出せる雰囲気ではありません。
他にはない赤レンガ建物ならではの雰囲気を生かして、重厚さは残しながら毎日通いたくなるような軽やかさな空気感を、デザインやインテリアで表現しています。
賑わいの中心に
洲本の「食」を
「S BRICK」をつくりあげる上で、注力したポイントのひとつが「食」。
様々な可能性を検討し、酪農、畜産、漁業、農業…すべてが揃う洲本市の魅力を活かした「チーズ⼯房併設のローカルピザレストラン」として、「チーズ工房&ローカルピザ CHEESE&PIZZA WORKS AWAJISHIMA」という新しいレストランを地元の事業者と共に作り上げることにしました。
このピザレストランでは、地元の農家から毎朝届くミルクを使い、店内のチーズ⼯房で作るフレッシュチーズと地元⾷材を組み合わせた様々なローカルピザを提供しています。
パートナーにDEAN&DELUCA等を手掛けるWELCOMEグループのピザレストラン「GOOD CHEESE GOOD PIZZA」を迎え、季節の食材をできたてチーズと一緒に味わう最高のかたちを模索しつづけています。
Client:洲本市
Producer:萩尾友樹
Project Manager:近藤徹
Planner+Creative Director:新田あずさ
S BRICK
実施時期:2021年4月29日オープン