プロジェクト / 企画プロジェクト

JAPAN SMART DRIVER

日本スマートドライバー機構

#イベント #コミュニティ #ソーシャル #ソーシャルデザイン #プランニング

悪い運転を叱るのではなく、
良い運転を褒める。
交通安全のリデザイン

ピンクのチェッカーフラッグをシンボルに、
コミュニケーションの力で交通事故を減らす
プロジェクト「TOKYO SMART DRIVER」
として2007年スタート。
未来に向かい都市と交通社会が変わろうとする中、
交通安全から交通価値にシフトし、
「JAPAN SMART DRIVER」
となり2017年再出発。

プロローグ

思いやりを増やす。
交通事故を減らす。

2006年当時、首都高では年間約12000件の交通事故が発生していました。道路管理者は様々なハード対策を講じましたが事故削減件数も頭打ちでした。しかし首都高には安全な走行環境と調和を作りだし、他者に配慮するドライバーたちが見えざる資産として存在しているはず。私たちは彼らを「スマートドライバー」と呼び、存在を顕在化し、彼らの主体性を支援する活動として東京スマートドライバーが誕生しました。

東京スマートドライバープロジェクトは、まったく新しいスタイルの事故削減キャンペーンとして、2007年8月10日(道の日)にスタートしました。ただ規制するのではなく、一人ひとりのドライバーの優しい気持ちを連鎖させて、事故を減らしていく。事故が減れば渋滞も減るし、イライラすることもなくなる。さらにCO2の削減にもつながる。それがこのプロジェクトの発足以来のメッセージです。

市民主体型で
広がる交通安全

従来の交通安全にはなかったポジティブな発想とアイデアで社会の「共感」を生み出し、東京・首都高からはじまったスマートドライバーは、市民の手によって全国へと広まっていきました。シンボルマークの“TOKYO”の部分を思い思いに書き換えた、ご当地版スマートドライバーが37団体立ち上がり、それぞれの地域の交通事故を減らすべく、独自のグッズ開発やイベント開催など個性豊かに活動を行なっています。運転が好きな主婦、元警察官、アイドル、大学生、デザイナーなど、参加者は様々。

毎年5月5日はスマートドライバーの記念日「たのしくドライブする日」です。移動の増えるゴールデンウィークに、楽しみながら交通安全を伝える市民パレードに参加すべく、毎年100人もの賛同者が全国各地から集合するなど、ライフワークとして交通安全に取り組む人たちが増え続けています。

共感し参加したくなる
ネガポジ的アイデア

スマートドライバーは共感の力で交通事故を減らします。ドライバーたちが自ら安全運転したくなったり、思いやりの気持ちを持てるようなメッセージ発信を行なっています。活動の象徴は、ほめるパトカー通称「ホメパト」。悪い運転を叱るのではなく、良い運転をしているドライバーを褒めて増やすため、現在も日々パトロールやイベントに出動しています。世界にたった1台しかないホメパトに出会えたらラッキー!

他にも、通常道路上に掲げられた横断幕には「スピード落とせ!」と命令口調のものが多いですが、クスッと笑えたり心が温まるようなメッセージを募集し横断幕として掲げたり。「交通事故ゼロを目指す9時間の社会実験」と題した生放送ラジオ番組を放送したり。無理しがちなドライバーに休憩を促し、目の前に立って伸びをすると労いの言葉とアロマが香ってブレイクアイテムが出てくる自販機の設置など。スマートドライバーに賛同した企業やメディアとも連携しながら共感の輪を広げています。

Client:NPO法人日本スマートドライバー機構、首都高速道路株式会社
Executive Producer: 小山薫堂
Producer:萩尾友樹
Planner+Director: 堀尾優

JAPAN SMART DRIVER

実施時期:2007年8月10日(道の日)〜現在

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