プロジェクト / 企画プロジェクト

2021春夏メンズ・ファッションショー

LOUIS VUITTON

#イベント #ファッション #ブランド #プロモーション

新たな東京の港での
ニューノーマル
ファッションショーを実現

パリを起点に発信されたデジタルアニメーション配信、
上海でのランウェイショー、
そして東京でのランウェイショーへ。
未曾有の環境下、ファッション界でも新たな挑戦が求められる中、
ルイ・ヴィトンが“旅するファッションショー”としてプロジェクト化。
予断を許さない状況が続いている東京において
細心の対策を取りながら、リアルとバーチャルの融合によって、
2020年9月2日ファッションショーを実現し
世界へポジティブなメッセージを発信しました。
開業を控えた新たな首都の玄関口「東京国際クルーズターミナル」を
その舞台として立案、企画・コーディネートを行ないました。

プロローグ

全員がフロントロウに座る
世界一長いランウェイ

2007年、FENDIが行った伝説のファッションショーがあります。
2007年10月19日FENDIが中国・北京郊外の世界遺産「万里の長城」で開催した、史上初となるファッションショー。翌2008年に北京五輪を控えた中国政府の全面協力により、国有地である万里の長城、約80メートルをランウェイにしたショーが実現。周囲をライトアップして幻想的な雰囲気の中開かれ、世界各国から集まったゲストたちを魅了しました。

当時、このイベントを企画し、会場のコーディネートを行ったのが弊社でした。

ファッションショーのフロントロウ(最前列)は、ファッションジャーナリストや有名人、芸能人などファッション業界で影響力がある人たちが座ります。だからこそ、「万里の長城で全員がフロントロウに座る世界一長いランウェイのファッションショーを開催する」というの企画のキモ。FENDIのCEOマイケル・バーク氏(当時)に直接提案し、実現したのです。

2020年のパンデミックの最中、ルイ・ヴィトンのCEOであるマイケル・バーク氏から代表・小山薫堂のもとに久しぶりに連絡をいただき、新たな企画が動き出しました。

世界は繋がり、
連帯していくという
メッセージを込めた「港」

― 新型コロナ影響 6〜7月開催予定だったパリメンズ&クチュールウィークの中止が決定(2020年03月28日)

こんなニュースが流れていた頃。ほとんどのブランドがオンラインによるショーに切り替える中、ルイ・ヴィトンはオンラインと合わせて、ビッグサプライズなショーを中国で8月に実現したい、というのが依頼内容。

時間がほとんどない中、中国各地を舞台にさまざまなイベント企画を提案しました。その中の1案に「Port/港」という企画がありました。

青島市の「貿易港」を舞台にコンテナ群をランウェイにしたファッションショー。ところどころにLVデザインのコンテナがあり、そこからモデルが登場する(アパレル商品が出荷されていくイメージ)。VIPへの招待状としてLVミニコンテナが届く。

コロナ禍によって世界が分断されてしまいましたが、ファッションを通じて世界は繋がっている、連帯していくことこそ重要であるというメッセージを込めたのが「港」であり「コンテナ」という演出でした。
この企画と企画書に貼り付けたいくつかのコラージュ画像が、その後リアルに動き出すことになりました。

旅するファッションショー
ズームと仲間たちの冒険

大枠の企画を立案したあとは、LVのパリ本部/メンズアーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブロー氏がすべてのクリエイティブを制作進行していきました。

パリ本部から上がってきたプランは、「旅するファッションショー」。
7月のパリデジタルファッションウィーク期間中にアニメーションフィルム「The Adventures of Zoooom with Friends(ズームと仲間たちの冒険)」を公開。これを皮切りに、ズームと仲間たちがパリから世界に向けて航海するという設定。渡航先は上海、そして東京。
2020年8月6日、中国・上海の港で2021年春夏メンズコレクションのショーが開催されました。

この中国企画の提案を行ったあと、次なる東京でのショー開催について改めてご相談をいただきました。

コロナ禍の東京において、どんな会場で、どんな演出なら実現できるのか?人々の反感を買わず、希望を与えることができるのか?
最終的に2案企画したうちの1つが、お台場の「東京国際クルーズターミナル」 を会場とするプランです。

コロナ禍の一方で、Black Lives Matterの差別問題もまた世界で大きなニュースになっていました。こうした状況の中、LVが「Unite as one〜旅・世界をつなぐ」をテーマに、オープンを控える「東京国際クルーズターミナル」を会場として開催するという企画です。

「東京国際クルーズターミナル」は、東京の新しい海の玄関口として、2020年東京オリンピック開催に合わせ、東京都によって建設されたもの。しかし、コロナの影響で大型客船も寄港できないことから7月の開業が延期され、オープンの目処が立っていない状況。そこで東京都のご協力の元、9月に開業セレモニーの一環と位置付けて、ショーを開催できることになりました。

この不安定な時代に、
クリエイティビティが
我々の声となることを祈る

2020年9月2日、まだ蒸し暑さの残る東京の夜。
ルイ・ヴィトンの 2021年春夏メンズコレクションが、開港を目前に控えた東京国際クルーズターミナルを舞台に発表されました。コンテナに囲まれたランウェイには巨大なバルーンが中空を漂い、多様な人種とカルチャーが入り乱れ、まるで一夜限りのカーニヴァルのような雰囲気に包まれました。

ルイ・ヴィトンのメンズは、新型コロナウイルスのパンデミックをひとつの契機として、今後はアップサイクルの概念を取り入れ、新コレクションを発表すると表明。
そのコンセプトの元、夜の海に浮かぶコンテナの箱の中から、次から次へと飛び出してくる幻想的な最新コレクション。ショーに合わせて特別に収録されたジャムセッションとともに、非常に質の高い内容、ファッションショーを超えたスペクタクルなショーとなりました。

音楽はDJ・プロデューサーのBenji Bがプロデュースし、ロンドンで録音されたJAZZセッション。ランウェイには俳優の斎藤工氏がサプライズ登場。会場とWeb配信で流れた映像の演出は映画監督の三池崇史氏が担当。まさに世界がワンチームとなって作り上げたショーとなりました。

「この不安定な時代に、クリエイティビティが我々の声となることを祈る」
ショーのフィナーレで、メンズアーティスティック・ディレクターであるヴァージル・アブロー氏が世界に向けて発信したメッセージ。いま世界が直面している数々の問題に対してポジティブな創造性こそが武器になることを伝えてくれました。

クライマックスには東京港の夜空に花火があがり、世界に向けて配信したライブストリーミングでは開始直後から大きな反響を呼びました。

Executive Producer: 小山薫堂
Project Manager:軽部政治
Producer+Creative Director:内田真哉、新田あずさ

LOUIS VUITTON 2021春夏メンズ・ファッションショー:東京 公式サイト
LOUIS VUITTON Men's Spring-Summer 2021 Show in Tokyo (YouTube)

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