プロジェクト / 企画プロジェクト

Dear future

GROSSE

#ファッション #プロダクト #プロモーション

プレゼントのあり方を見つめ直す。
未来の自分に向けた
決意を込めるジュエリー。

1907年に創設された
ドイツのジュエリーブランドGROSSEから、
時代とともに変化してきたジュエリーや買い物に対する
価値観に合わせた新しい商品を発売。
誰かに買ってもらうのではなく、人生や季節の節目に購入し、
未来の自分自身のために「決意を込める」
ロケット型のネックレスです。

プロローグ

創設から114年、
人々の想いを繋いできた
ジュエリーブランド

ジュエリーブランドGROSSE(グロッセ)は、1907年グロッセ家とヘンケル家(その後グロッセ家のみ)が創設。「すべての人に夢ときらめきを」を企業理念に歴史を積み上げ、時代ごとの女優たちにも愛されてきました。時間が経っても輝きを失わないミュージアムクオリティは、時代や世代をつなぐ。どんなシーンでもその人を輝かせるブリッジジュエリーとして、日常と非日常とつなぐ。そして、創設当時、戦地に赴く若者の間で人気になった、愛する人の髪を編み込んだグロッセチェーンのように。
114年*経った今も人々の想いをつなぐジュエリーブランドとして、職人による丁寧なものづくりと、そこに込めるメッセージを紡ぎ続けています。(*2021年時点で創設から114年)

そんなGROSSEがコロナ禍において、オンライン販売を意識した商品や、既存顧客よりも若い層にまで響くコンセプトの商品を作れないか?というご相談をいただきました。

ファッションも、生き方も、価値観多様な
現代におけるジュエリーやプレゼント

「クリスマスに男性から女性へ、高価できらびやかなジュエリーを贈る」という定番の習慣が減り、特に若い世代を中心にプレゼントに対する考え方が時代とともに変わってきました。全国の百貨店に店舗を構えるGROSSEも、そうした変化を感じていました。そこで、新しいジュエリーの購買動機、売り方を作るため、現代の人々が求めるジュエリーやプレゼントについて考え直すことからプロジェクトがスタート。

まずはGROSSEと、オレンジ・アンド・パートナーズの女性社員達がまさにターゲットになる世代として等身大でディスカッションを重ねました。

「広く流行しているから買う。よりも個々が共感できるか?自分自身の世界観に合っているか?が気になる」「必ずしも高価な宝石やブランド名だけでなく、背景にあるストーリーに共感する」「何かをしてもらうより、喜びは誰かと共有したい」「自分のために自分で行動、自分で投資したい」

といった価値観が浮かび上がってきました。また、こうした想いは、クリスマスや年末に限らず様々なシーンに当てはまります。「何か大切な買い物をするタイミングというのは、人それぞれ」というのも重要なポイントと捉えました。

未来の私へ、決意を込める
メッセージ・ジュエリー誕生

様々なアイデアの中から、発売時期であるクリスマス〜年末に誰もが無意識に行う「1年の振り返りと来年への決意」をキーワードにジュエリーのコンセプトが決まりました。

商品名は「Dear future」(親愛なる私の未来へ)。

1年を振り返る年末、入社や入学、転職、結婚、出産など…人生には様々な節目があります。
そんな時人は「こうありたい」と決意をするはず。しかし、目まぐるしい世の中の変化や忙しい毎日の中でふと忘れてしまったり、心は揺らいでしまうものです。そこで「今この時の決意」を大切に保管でき、いつも身につけられる“ロケット”が誕生しました。

想いに応じた言葉を刻んだプレートをロケットの中に閉じ込められる仕様になっています。プレートは現代を自分らしく生きる人々の姿を想像した5種類。(Faith/自身や信念を持ちたい、Calm/穏やかな日々を過ごしたい、True/ありのままの自分を大切にしたい、Luck/幸運をつかみたい、Leap/飛躍を目指したい)従来型や固定観念に囚われない幸せの形を意識し「こうでなければいけない」ではなく、軽やかに未来を思い描けるような言葉をチョイスしました。

ロケットの表面には、時に「迷った時に導く星」時に「明るく照らす太陽」など心持ちによって見え方が変わるようなモチーフが描かれています。

手紙を通じて決意するシーンを
印象的な時間に

Dear futureは、歴代の商品の中でも特にシンプルで、常に身につけられ他のアイテムとの重ね付けも楽しめるミニマルなデザインです。価格帯もお手頃に設定し、まだGROSSEに触れたことがない若い世代にも手に取りやすい商品、大切なひととお揃いでも購入できるような新しい商品を目指しました。

さらに、オンラインで購入すると「1年後の私への手紙」がセットで届きます。手紙を書いてGROSSEに送ると、また1年後にお客様の手元に返送されてきます。まずは1年を乗り越えた事を労いつつ、これから大事にしてゆきたいことや、なりたい姿を思い描いてみる。些細な事でも曖昧な内容でも、今この瞬間の未来に向けたワクワクした気持ちを手紙にしたためることで、自分自身の原点として思い出せるように。決意するシーンをより印象的な時間に演出します。

GROSSEは“モノ”としてのジュエリーだけでなく、ふと前向きな気持ちになっり、新しい自分に気がついたり、誰かとの絆を感じられたり。商品〜体験を通じてブランドに触れた人々の“ココロ”まで輝かせるような存在を目指したい。現代におけるジュエリーブランドとしてのあり方についても見つめ直したプロジェクトとなりました。

Client:グロッセ・ジャパン株式会社
Planner+Creative Director:堀尾優、秋山萌香

GROSSE オンラインショップ
Dear future 特設ページ

実施時期:2021年12月発売

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