プロジェクト / 企画プロジェクト

メディメッセ桜十字

桜十字病院

#プランニング #地域 #空間プロデュース

「生活」と「医療」を
つなぐヘルスケアパーク

年に一度の健康診断に行くだけではなく、
日頃から自分のカラダに向き合う機会を増やし、
いたわることを習慣化することを目指す
新しい予防医療拠点をつくるプロジェクト。
健診センターに併設して、
誰でもお買い物やお出かけのついでに立ち寄り、
食べたり憩うことで心身に向き合っていただく
場づくりを行いました。

プロローグ

熊本の健康を底上げする
新しい予防医療拠点をつくろう。

熊本県や九州エリアを中心に全国各地に拠点を持つ「桜十字病院」が、熊本市内にあった健診センターの移設と拡大を計画。
そこで、何かあってから病院に行くのではなく、日頃から自分の心身に向き合いケアする習慣が身につくような新しい予防医療拠点を作りたい、というお話を頂きました。

施設の移設先は、街の中にあるショッピングセンター、サンリブシティくまなんの3階。
平日はお買い物する人たちが集まり、週末にはさらに隣の公園や周辺施設にたくさんの家族連れが訪れます。

この場所で、年に1度の健康診断すら受診の機会がない人たちに対し、「生活」と「医療」の隔たりを埋めること、自然とつないであげることが企画の軸となりました。

コンセプトは
「カラダの声に耳を傾けよう。」

桜十字病院の方々からのヒアリングで見えてきたことは、健康にとって有用な情報はいつでもその人のカラダの中にあるということ。

つまり、様々な測定で見えてくる数値やデータを見て、未然に病気を防いだり生活を改善することが大切なのです。

だからといって、最初から健康意識があまり高くない人に対して人間ドックや健康診断の受診はハードルが高いため、まずは自分のカラダに向き合う時間をつくってもらうことからはじめたいと考えました。

そこで、施設全体のコンセプトを「カラダの声に耳を傾けよう。」とし、人間ドックや健診受診者でなくとも誰でも日常的に気軽に訪れ、食事や買い物や休憩などを通じて、様々なアプローチからカラダの声に耳を傾けられるコンテンツが詰め込まれた“医・食・住のヘルスケアテーマパーク”になることを目指すことにしました。

「生活」と「医療」
をシームレスにつなぐ
公園のような空間

空間デザインコンセプトは、心地よく公園を散歩するような気持ちになれる場所=「Parkness」。

木々の木漏れ日の様なファサード、あえて室内が見える仕切り、曲線を大切にするなど解放感やナチュラルさを大切にしています。

また、公園は、家でも職場でも学校でもない暮らしの間にあることから、医療と生活の隔たりをなくし繋ぐ存在でありたいという想いも込めています。

夫婦で人間ドッグを受けにきた人、会社の健康診断に来た会社員、買い物のついでにお茶をする人、友人同士でランチを楽しむ人、子供をキッズスペースで遊ばせつつ休憩する親、放課後に勉強に来る若者など・・・

あらゆる人が目的別に思い思いに過ごすことができ、またその時間の中に知らず知らずに心身に向き合ったりケアに繋がる、そんな空間を生み出しました。

「医療」の枠を超えた
コラボレーション

体験コンテンツは、医療の垣根を越えて人やブランドとコラボレーションすることで、興味関心を持つ人を増やし、新たな広がりを目指しました。

・料理スキルだけでなく、健康づくりの知識まで楽しく学ぶ食育教室を開催するキッチンスタジオ「Healthy Kitchen by ABC cooking studio」

・本場イタリアでジェラート世界チャンピオンに輝いた柴野大造氏と医療とのコラボレーションで生まれたジェラートショップ「MARUTUSU GELATO(マルタスジェラート)」

・日本の伝統茶ブランド「tabel」の新田理恵氏の商品が並ぶショップと、新田氏監修のカフェ&健診食メニュー

「メディメッセ桜十字」があることで熊本の市民・県民の健康力が高まるだけでなく、日常の延長線上にある医療施設の新たなモデルとなる、そんな願いをカタチにしたお仕事となりました。

Client:医療法人 桜十字
Executive Producer:小山薫堂
Project Manager:木村陽一
Planner:新田あずさ
Planner+Creative Director:堀尾優
設計・インテリア・デザイン:GEORGE CREATIVE COMPANY

メディメッセ桜十字HP

実施時期:2021年2月〜2022年10月(開業)

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